特許出願に係る拒絶査定不服審判の早期審理制度
こんにちは。弁理士の藤野です。
昨日は、早期審査制度についてご紹介しましたが、今日は、同様の制度として、早期審理制度についてご紹介します。簡単に言うと、早期審査制度は、審査官による審査を通常より早期に行うようにする制度であるのに対して、早期審理制度は、審判官による審理を通常より早期に行うようにする制度です。
特許出願について審査請求がされると、審査官による審査がされますが、審査官は、審査の結果、拒絶の理由を発見すると、まず、その理由を出願人に通知して、意見書を提出する機会、すなわち、反論の機会を与えます。これに対して、出願人は、その拒絶理由に納得しない限り、意見書を提出したり、手続補正書を提出したりして、拒絶理由の解消を図りますが、審査官が、意見書等を考慮しても、未だ拒絶理由が解消していないと判断した場合、審査官による最終処分として、拒絶査定がされます。
拒絶査定を受けた出願人は、その査定に不服がある場合、拒絶査定不服審判を請求することができます。拒絶査定不服審判を請求すると、審査官とは別の審判官(の合議体)によって、拒絶査定の理由が正当であるか否かが審理されることとなります。そして、拒絶査定の理由が不当であると判断された場合、通常は、更に審理が進められ、特許可能なものであれば、特許すべき旨の審決がされることになります。
現在、この拒絶査定不服審判の審理期間も、審査期間と同様にかなり長くなっております。具体的には、審判請求がされてから、審理の結果によるなんらかの通知(審決又は拒絶理由通知)が来るまでの期間は、平均して27ヶ月(2006年実績)となっております。
審査の場合と同様に、このように長い審理期間を短縮させる制度として、早期審理制度が存在します。早期審理制度を利用することにより、審理期間を、平均して約5ヶ月(2006年実績:4.7ヶ月)に短縮することができます。
なお、早期審理制度を利用するためには、早期審査の場合と同様に、早期審理の申請を行って、早期審理の対象とされる必要がありますが、中小企業や個人の出願の場合は、早期審査同様、比較的利用しやすくなっており、特に、既に審査時に早期審査の対象となっている場合は、早期審理を申請する際に提出する「早期審理に関する事情説明書」の事情説明の記載も、「早期審査に関する事情説明書の記載と同じ」と記載するだけで足りますので、非常に簡単です。
早期審理制度の更なる詳細については、特許庁のWebサイト(昨日ご紹介したページと同じページです)をご参照願います。
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