カテゴリー「実用新案」の4件の記事

2009年4月14日 (火)

不服審判請求期間の拡大(その10)

こんにちは。弁理士の藤野です。今日の午後は、打ち合わせが2件入っていて、夕方からも出かける予定なので、早めの更新となります。

さて、今日も、平成21年4月1日から適用が開始された「不服審判請求期間の拡大」についてのご紹介の続きです。但し、今回の内容は、「不服審判請求期間の拡大」とは直接関連はしません。

前回は、特許出願を実用新案登録出願又は意匠登録出願に変更可能な期間についてご紹介しましたので、本日は、実用新案登録出願を特許出願又は意匠登録出願に変更可能な期間についてご紹介します。

まず、実用新案登録出願を特許出願に変更する場合は、その実用新案登録出願の日から3年を経過する前であれば、変更可能となります。この点については、今回の改正法の施行の前後で変更はありません。なお、現状では、実用新案登録出願は、特に問題がなければ、出願後約2か月程度で設定登録されています。設定登録されてしまえば、変更はできませんので、実際上は、変更可能な期間はかなり限定されます。

また、実用新案登録出願を意匠登録出願に変更可能な期間も、その実用新案登録出願が設定登録されるまでとなり、こちらについても、今回の改正法の施行の前後で変更はありません。

以上述べましたように、実用新案登録出願を特許出願又は意匠登録出願に変更可能な期間については、拒絶査定の謄本送達日を基準とした期間が存在しないため、今回の改正法の施行による影響はありません。

現在の実用新案登録出願は、新規性や進歩性といった実体的な登録要件について審査を経ることなく設定登録がされますので、当然、拒絶査定がされることもないことになります。

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2008年6月16日 (月)

実用新案に関する番号(その2)

こんにちは。弁理士の藤野です。

前回は、現行制度において付与される実用新案に関する番号として、(1)出願番号と(2)登録番号についてご紹介しましたが、今日は、過去において付与されていた実用新案に関する番号として、(3)公開番号と(4)公告番号についてご紹介します。

(3)公開番号
 以前に書いたように、実用新案制度は、平成6年1月1日以降、いわゆる無審査登録制度が採用されるようになって、特許制度とかなり異なる制度となりましたが、平成5年12月31日以前は、特許制度とほぼ同様の制度となっておりました。そのため、現在の特許出願と同様に、実用新案登録出願についても、出願の日から1年6月を経過した時点で、公開実用新案公報が発行されて、その内容が公開されておりました。その際に付与されていた番号が公開番号です。具体例を挙げると、実開平5-012345号(平成年間に公開されたものの場合)、実開昭63-123456号(昭和年間に公開されたものの場合)等といったものです。
 ちなみに、公報に掲載される内容については、特許制度と実用新案制度とで違いがあり、公開実用新案公報には、原則として、考案の詳細な説明については掲載されておらず(図面は全図掲載)、考案の詳細な説明について確認したい場合は、別途、全文を入手する必要があります。例えば、特許電子図書館の特許・実用新案公報DBでは、文献種別として、「U」ではなく、「U1」を指定する必要があります。

(4)公告番号
 前述したように、実用新案制度は、平成5年12月31日以前は、特許制度とほぼ同様の制度となっており、当時の特許制度と同様に、出願公告制度を有していました。そのため、平成5年12月31日以前の実用新案登録出願については、原則として、審査官による審査の結果、拒絶の理由が発見されなかった場合、出願公告がされていました。その際に付与されていた番号が公告番号です。具体例を挙げると、実公平5-012345号(平成年間に公告されたものの場合)、実公昭63-012345号(昭和年間に公告されたものの場合)等といったものです。

 なお、私が特許業界に入った(補助者として特許事務所に勤務し始めた)のが平成6年1月からでして、それ以前の資料等が手元にないため、今回は、条文等の記載は省略させていただきました。

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2008年6月13日 (金)

実用新案に関する番号

こんにちは。弁理士の藤野です。

今日は、特許に関する番号(その1その2)に続いて、実用新案に関する番号について書いてみます。

現在、特許庁に実用新案登録出願をすると、その実用新案登録出願には、(1)出願番号、(2)登録番号等が付与されます。

(1)出願番号
 特許庁に実用新案登録出願をした際に付与される番号です。法律上は、「実用新案登録出願の番号」と言いますが(実用新案法14条3項2号)、通常は、出願番号又は願番(ガンバン)などと言います。具体例を挙げると、実願2000-123456号(西暦2000年以降の出願の場合)、平成11年実用新案登録願123456号又は実願平11-123456号(西暦1999年以前の平成年間の出願の場合)、昭和63年実用新案登録願123456号又は実願昭63-123456号(昭和年間の出願の場合)等といったものです。

(2)登録番号
 以前にも書いたように、現在の実用新案制度では、形式的な要件さえ満たしていれば、そのまま登録されますが、その登録時に付与される番号が登録番号です。法律上も「登録番号」と言います(同法14条3項6号)。具体例を挙げると、実用新案登録3000001号等です。なお、以前にも書いたように、3000001以降の登録番号は、平成6年1月1日以降に出願され、登録された実用新案登録出願に付与されるものです。

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2008年6月 6日 (金)

無審査実用新案登録と審査済実用新案登録の見分け方

こんにちは。弁理士の藤野です。

時々、商品の広告などに実用新案登録取得済として、実用新案登録番号が記載されていることがありますが、今日は、その実用新案登録番号について少し書いてみます。

ご存じの方も多いかと思いますが、平成6年1月1日以降に出願された実用新案登録出願については、新規性や進歩性といった実体的な登録要件については審査をせず、形式的な要件(基礎的要件)を満たしていれば、そのまま登録されるようになっています。一方、平成5年12月31日以前に出願されたものについては、特許出願と同様に、実体的な登録要件について審査官が審査した上で登録されていました。

したがって、同じ実用新案登録済みといっても、平成6年1月1日以降に出願されたものなのか、平成5年12月31日以前に出願されたものかによって、その価値が大きく異なることになります。すなわち、平成6年1月1日以降に出願されたものについては、実際は、実体的な登録要件を満たしていない(無効な権利である)可能性が少なからず存在します。

そこで、実用新案登録番号が記載されているからといって有効な権利だと思わず、出願日を確認して、実体的な審査を経たものか否かを区別する必要あるのですが、実は、単に両者を区別するだけなら、わざわざ、出願日を確認しなくても、登録番号をみるだけで区別することができます。

すなわち、登録番号が3000001以降であるか否かで区別できます。これは、実体審査を経ずに登録された実用新案登録については、それまで実用新案登録に付与していた番号とは連続させずに、間をあけて、3000001以降の番号を付与するようにしたからです。つまり、登録番号が3000001以降であれば、実体審査を経ずに登録された実用新案登録と言うことになります。

ただ、書いている途中で気がついたのですが、平成5年12月31日以前に出願された実用新案登録出願の存続期間は、最大でも、出願日から15年ですから、最も遅い平成5年12月31日に出願されたものでも、最大で、今年の12月31日までしか存続できませんので、いま現在目にする実用新案登録番号は、ほとんど、3000001以降ということになるのかもしれません(汗)。

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