カテゴリー「四法共通」の8件の記事

2009年8月26日 (水)

包袋

こんにちは。弁理士の藤野です。

今日は、久しぶりに知的財産に関する話として、「包袋」について書いてみます。

弁理士業界にいる方ならもちろんご存じだと思いますが(もしかして、最近の人は知らない?)、「包袋」とは、一つの出願に関する一件書類を入れた紙の袋のことを言います。読み方は、「ホウタイ」で、英語だと「filewrapper」です。このように、本来的には、実際の紙の袋を指す用語ですが、現在では、もっと概念的に、電子化されたものも含めて出願に関する一件記録を意味する用語として、例えば、出願経過を調べたり、確認したりするという意味で、「包袋を調べる」、「包袋を確認する」等と言ったりします。

かつては、すべての出願が紙出願されており、特許庁では、すべての出願が紙の包袋で管理されておりましたが、現在では、基本的にすべて電子化されますので、新規の出願に関して「包袋」が作成されることは原則としてありません。但し、マドリッド協定議定書(マドリッドプロトコル)に基づく国際登録出願については、未だに、紙による手続が主流のため、「包袋」が作成されているようです。

特許庁の広報誌である「WEBとっきょ」No.4(2009.7.27発行)の国際出願課を紹介する記事(pdf)には、現在実際に使われている包袋及び実際の包袋作業の様子を写した写真が掲載されておりますので、興味のをある方はご覧になってみて下さい。

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2009年5月29日 (金)

2008年の出願件数及び登録件数

こんばんは。弁理士の藤野です。

本日、特許庁のWebサイトを見ると、『2008年出願件数及び登録件数について』という記事が掲載されておりましたので、今回は、昨年の出願件数及び登録件数についてご紹介します。

同記事によれば、昨年(2008年)の出願件数は、特許が391,002件、実用新案が9,452件、意匠が33,569件、商標が119,185件とのことです。

前年比で見ると、特許が98.7%、実用新案が91.6%、意匠が91.9%、商標が83.2%となっており、四法のすべてについて出願件数は減っていますが、特に、商標の減少が目立ちます。

一方、昨年(2008年)の登録件数は、特許が176,950件、実用新案が8,917件、意匠が29,382件、商標が100,243件となっています。

前年比で見ると、特許が107.3%、実用新案が88.5%、意匠が103.9%、商標が103.8%となり、実用新案を除いて、登録件数は増加しています。特に、特許については、過去10年で見ても、最大の登録件数となっています。

更なる詳細につきましては、特許庁のWebサイト(『2008年出願件数及び登録件数について』)をご参照願います。

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2009年1月23日 (金)

全出願件数に占める個人の割合

こんばんわ。弁理士の藤野です。

先日参加した異業種交流会で、ある方から、特許出願全体の中で、個人出願が占める割合がどのくらいかについて聞かれました。その方は、個人出願が結構占めているのではないかと思われたようですが、皆さんはどう思われてますでしょうか。

特許行政年次報告書2008年版によると、一昨年(2007年)の出願件数は、特許が396,291件、実用新案が10,315件、意匠が36,544件、商標(国際登録出願を除く)が130,926件であり、このうち、個人出願の件数は、特許が13,317件、実用新案が4,478件、意匠が2,790件、商標が10,269件となっております。

上記データから、それぞれの個人出願が占める割合を計算すると、特許が3.4%、実用新案が43.4%、意匠が7.6%、商標が7.8%ということになります。

2007年は、実用新案で個人出願が占める割合が、1998年~2006年の値(15%~20%程度)と比べてかなり大きくなっていますが、特許、意匠、商標については、1998年~2006年もあまり大きな違いはなく、ほぼ同じような割合となっています。これを見てわかるように、特許については、個人出願が占める割合は非常に小さく、ほとんどが法人出願ということになります。

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2008年10月14日 (火)

特許・実用新案・意匠・商標の出願件数の割合

こんにちは。弁理士の藤野です。

いま、記事をアップしたところ、なぜか記事が消えてしまいました(涙)。
という訳で、再度、やり直しです。

先日、とある異業種交流会に参加したのですが、その際にお目にかかった方から、特許・実用新案・意匠・商標の出願件数の割合について聞かれ、即答できませんでしたので(汗)、今日は、そのことについて書いてみます。

特許行政年次報告書2008年版によると、昨年(2007年)の出願件数は、特許が396,291件、実用新案が10,315件、意匠が36,544件、商標が143,221件であり、合計が586,371件ということになります。

上記データから、それぞれの割合を計算すると、特許が67.6%、実用新案が1.8%、意匠が6.2%、商標が24.4%ということになります。

おおざっぱに言って、全体の出願のうち、7割を特許・実用新案が占め、残りの3割については、商標8割、意匠2割と考えれば覚えやすいでしょうか。

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2008年7月31日 (木)

工業所有権から産業財産権へ

こんにちは。弁理士の藤野です。

今日は、「工業所有権」という用語と「産業財産権」という用語について考えてみます。

まず、「工業所有権」ですが、これは、英語でいうところの「industrial property」の訳語と言われています。そして、訳語として見た場合、一般に、この訳語は適切ではないとされています。すなわち、「industrial」の部分に「工業」を当てたのも適切ではないし、「property」の部分に「所有権」を当てたのも適切ではないなどと言われます。

これは、「industry」という概念は、通常の日本語における「工業」という概念より広い、すべての産業を含むものであり、また、「property」という概念も、通常の日本語における「所有権」という概念より広い、財産一般を意味する概念であるからとされています。

そういう訳で、最近では、「工業所有権」という用語に替えて、「産業財産」「産業財産権」という用語が使われるようになってきております。これは、2002年(平成14年)7月3日に政府の知的財産戦略会議において決定された「知的財産戦略大綱」において用語の言い替えが謳われたことに始まります。なお、同大綱においては、「intellectual property」の訳語とされる「知的所有権」という用語も、「知的財産」「知的財産権」という用語に統一することが謳われています。

そういう訳で、「工業所有権」と「産業財産権」は同じものを意味し、通常は(狭義には)、特許権、実用新案権、意匠権、商標権の四法を意味します。ちなみに、「知的財産権」は、工業所有権(産業財産権)に著作権を加えたものと考えておけば大きな間違えはないでしょう。

なお、以前に述べた進歩性の話ではないですが、

「知的所有権」「精神的所有権」あるいは「工業所有権」などは一つの固有性を持つ概念であり、無体のものに対する支配権の呼称として必ずしも不適切というものでもない。
 (作花文雄「著作権法 基礎と応用 第2版」発明協会 3頁)

という考えもあり、個人的にも、そう思います。皆さんは、どうお考えでしょうか。

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2008年6月30日 (月)

四法とは

こんにちは。弁理士の藤野です。

今日は、新規に追加したカテゴリー「四法共通」に関連して四法について書いてみます。

弁理士業界で「四法」と言った場合、通常(というか、必ずといってもいいです)、特許法、実用新案法、意匠法、商標法を意味します。

これらが、弁理士にとって最も基本となる法律です。そして、法律の構成としては、四法のうち、特許法が最も基本的な法律となっており、他の三法では、可能な場合、特許法の規定を準用するという形式になっております。

そのため、四法に共通する事項も少なくありませんので、本ブログでも、そのような共通事項に関する記事については、「四法共通」というカテゴリーに分類することにしました。

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2008年6月26日 (木)

住所変更に伴う手続

こんにちは。弁理士の藤野です。

昨日は、書面手続についてご紹介しましたが、今日は、その一例として住所変更に伴う手続(以下、住所変更手続)について書いてみます。先日、私が特許庁へ立ち寄って行った手続も住所変更手続(及び氏名変更手続)でした。

転居や事務所の移転等によって、出願人等の住所が変更になった場合、以下のような書面を特許庁へ提出する必要があります。

1.住所(居所)変更届
現在特許庁に係属中(すなわち、登録前)の出願等について、住所変更を届け出るために提出する書面です。
通常は、識別番号に対応する住所を変更する手続となるため、個別の出願番号等を記載する必要はありません。すなわち、出願人等の識別番号を記載した住所(居所)変更届を一通提出すれば足ります。
また、住所(居所)変更届を提出するにあたって、特許庁へ支払う費用は発生しません。
2.登録名義人の表示変更登録申請書
既に登録済みの権利(特許権、商標権等)について、原簿上の住所表示を実際の正しい表示(現住所)と合致させるために提出する書面です。
この場合、各権利について、住所変更を行うことなりますので、少なくとも、各権利の番号(特許番号や登録番号)を記載する必要があります。但し、各権利毎に申請書を提出する必要はなく、一つの申請書に複数の番号を記載することが可能です。
また、表示変更の登録には、登録免許税を納付する必要があります。登録免許税は、現在、1件につき1,000円が必要となります。例えば、2つの特許権について登録申請する場合は、登録免許税として2,000円が必要となります。納付方法としては、通常(30,000円以下の場合)は、申請書に必要な額の収入印紙を貼付することで行います。なお、収入印紙には、割印はしません(してはいけません)。

 

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2008年6月25日 (水)

書面手続

こんにちは。弁理士の藤野です。

今日は、昨日の記事に関連して、書面手続について書いてみます。

以前にも少し触れましたが、現在、特許庁に対する手続のやり方には、オンライン・システムを利用して行う方法(オンライン手続)と、書面の提出により行う方法(書面手続)とがあります。

現在、多くの手続は、オンライン手続で行えますが、一部の手続については書面手続による必要があります。例えば、包括委任状等の証明書類を提出する手続や、識別番号関連の手続(住所や氏名等の変更の届出)、ほとんどの登録関係の手続については、書面手続による必要があります。

また、オンライン手続が可能な手続についても、書面手続によって行うことも可能です。すなわち、すべての手続は、書面手続で行うことができます。但し、電子化対象書類を書面で提出した場合は、別途、電子化手数料を請求されることになります。電子化手数料は、1,200円+(書面の枚数)×700円となります。

電子化手数料の納付対象となる書面の詳細については、特許庁のWebサイトをご参照下さい。

なお、書面手続による場合、もちろん、わざわざ特許庁まで出向いて、特許庁の窓口に提出する必要はなく、郵送することができます。私も、通常は、郵送しています。ちなみに、出願書類や提出期間の定めのある書類を郵送した場合、郵便物の受領証(書留で送った場合)や通信日付印(いわゆる消印)に示された日時に、特許庁に到達したものとみなされます。そのため、特許事務所では、特許庁へ書類を郵送する場合は、書留(簡易書留)で送るのが普通です。

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