カテゴリー「意匠」の11件の記事

2009年4月15日 (水)

不服審判請求期間の拡大(その11)

こんばんわ。弁理士の藤野です。

さて、今日も、平成21年4月1日から適用が開始された「不服審判請求期間の拡大」についてのご紹介の続きです。今日で最後になります。

前々回は、特許出願を実用新案登録出願又は意匠登録出願に変更可能な期間についてご紹介し、前回は、実用新案登録出願を特許出願又は意匠登録出願に変更可能な期間についてご紹介しましたので、本日は、意匠登録出願を特許出願又は実用新案登録出願に変更可能な期間についてご紹介します。

まず、意匠登録出願を特許出願に変更する場合についてですが、当該変更ができるのは、これまで、以下の2つの条件に該当する期間に限られておりました。
  1. その意匠登録出願について最初の拒絶査定の謄本の送達があつた日から30日を経過する前(30日経過後は変更不可)
  2. その意匠登録出願の日から3年を経過する前(3年経過後であっても、その意匠登録出願について最初の拒絶査定の謄本の送達があつた日から30日以内は変更可)
それが、平成21年4月1日以降に最初の拒絶査定の謄本が送達されたものについては、上記条件中の「30日」が「3か月」に拡大されており、最初の拒絶査定の謄本の送達があつた日から3か月経過する前であれば、変更が可能になっております。

すなわち、意匠登録出願を特許出願に変更可能な期間についても、分割可能な期間等と同様、拒絶査定不服審判を請求可能な期間にあせて、拡大(延長)されております。

一方、意匠登録出願を実用登録出願に変更可能な期間は、これまで、以下の2つの条件に該当する期間に限られておりました。
  1. その意匠登録出願について最初の拒絶査定の謄本の送達があつた日から30日を経過する前(30日経過後は変更不可)
  2. その意匠登録出願の日から9年6か月を経過する前(9年6か月経過後は変更不可)
上記2つの条件のうち、今回の改正法の施行で変更があったのは、1番目のもので、平成21年4月1日以降に最初の拒絶査定の謄本が送達されたものについては、1番目の条件中の「30日」が「3か月」に拡大されており、最初の拒絶査定の謄本の送達があつた日から3か月経過する前(かつ、その意匠登録出願の日から9年6か月を経過する前)であれば、変更が可能になっております。

すなわち、意匠登録出願を実用新案登録出願に変更可能な期間についても、分割可能な期間等と同様、拒絶査定不服審判を請求可能な期間にあせて、拡大(延長)されております。

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2009年4月 8日 (水)

不服審判請求期間の拡大(その6)

こんばんわ。弁理士の藤野です。

さて、今日も、平成21年4月1日から適用が開始された「不服審判請求期間の拡大」についてのご紹介の続きです。

前々回及び前回は、意匠登録出願及び商標登録出願の審査段階において補正が却下された場合の手続可能期間の拡大についてご紹介しましたが、今日は、関連事項として、意匠登録出願及び商標登録出願の拒絶査定不服審判段階において補正が却下された場合の手続可能期間についてご紹介します。

審査段階と同様、意匠登録出願及び商標登録出願の拒絶査定不服審判段階において、願書の記載等についてした補正が要旨変更に該当すると審判官が判断した場合、その補正は決定をもって却下されますが、その決定に不服がある審判請求人(出願人)は、東京高裁(知財高裁)に訴えを提起することができます。この訴えを提起できる期間(出訴期間)は、補正却下決定の謄本の送達があった日から30日以内であり、この出訴期間については、平成21年4月1日前後で変更はありません。

また、審査段階と同様、意匠登録出願及び商標登録出願の拒絶査定不服審判段階において、願書の記載等についてした補正が要旨変更に該当するとして決定をもって却下されたとき、審判請求人(出願人)は、その補正後の内容で新たな出願をすることもできます。この新たな出願を、補正却下決定の謄本の送達があった日から所定期間内に、所定の手続に従って行うと、当該出願は、その補正について手続補正書を提出した時にしたとみなされます。この出願時についての特例を受けられる期間も、補正却下決定の謄本の送達があった日から30日以内であり、平成21年4月1日前後で変更はありません。

このように、出訴期間等については現行制度を維持することとしたのは、審判においては審査に比べてより慎重な審理が行われるため、それに対して取消訴訟を行うかどうかの判断は比較的容易に行うことができると考えられること等からとされております。

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2009年4月 7日 (火)

不服審判請求期間の拡大(その5)

こんばんわ。弁理士の藤野です。

さて、今日も、平成21年4月1日から適用が開始された「不服審判請求期間の拡大」についてのご紹介の続きです。

前回も述べましたように、意匠登録出願及び商標登録出願においては、願書の記載等についてした補正が要旨変更に該当すると審査官が判断した場合、その補正は決定をもって却下されます。このとき、出願人は、前回述べた補正却下決定不服審判を請求することもできますが、当該審判を請求せずに、その補正後の内容で新たな出願をすることもできます。この新たな出願を、補正却下決定の謄本の送達があった日から所定期間内に、所定の手続に従って行うと、当該出願は、その補正について手続補正書を提出した時にしたとみなされます。

この出願時についての特例を受けられる期間が、従来は、補正却下決定の謄本の送達があった日から30日以内であったのですが、平成21年4月1日以降に補正却下決定の謄本が送達されたものについては、補正却下決定の謄本の送達があった日から3か月以内となり、補正却下決定不服審判の請求可能期間同様、約3倍に拡大されました。

なお、この出願時についての特例を受けて新たな出願をした場合、もとの出願は取り下げられたものとみなされますので、当該特例を受けた新たな出願と、もとの出願を並存させることはできません。

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2009年4月 6日 (月)

不服審判請求期間の拡大(その4)

こんばんわ。弁理士の藤野です。

さて、今日も、平成21年4月1日から適用が開始された「不服審判請求期間の拡大」についてのご紹介の続きです。

意匠登録出願及び商標登録出願においては、願書の記載等についてした補正が要旨変更に該当すると審査官が判断した場合、その補正は決定をもって却下されますが、その決定に不服がある出願人は、補正却下決定不服審判を請求することができます。この補正却下決定不服審判を請求できる期間は、従来は、補正却下決定の謄本の送達があった日から30日以内であったのですが、平成21年4月1日以降に補正却下決定の謄本が送達されたものについては、補正却下決定の謄本の送達があった日から3か月以内となり、請求可能な期間が、約3倍に拡大されました。

すなわち、意匠登録出願及び商標登録出願については、拒絶査定不服審判のみならず、補正却下決定不服審判についても、審判請求が可能な期間が3か月に拡大されております。

ちなみに、以前は、特許出願においても補正却下決定不服審判が存在していましたが、平成5年法改正(平成6年1月1日施行)により廃止されております。

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2009年4月 3日 (金)

不服審判請求期間の拡大(その3)

こんばんわ。弁理士の藤野です。

さて、今日も、平成21年4月1日から適用が開始された「不服審判請求期間の拡大」についてのご紹介の続きです。

前々回に述べましたように、今回の改正法の施行により、特許出願のみならず、意匠登録出願及び商標登録出願についても、拒絶査定不服審判を請求できる期間が、拒絶査定の謄本の送達があった日から3か月以内に拡大されています。

では、特許出願と同様、意匠登録出願及び商標登録出願についても、補正ができる時期に変更はあったのかというと、意匠登録出願及び商標登録出願については変更はありません。

なぜなら、意匠登録出願及び商標登録出願については、審判に係属している間、つまり、審判請求から審決がされるまでは、いつでも補正ができるからです。

意匠法第六十条の三
 意匠登録出願、請求その他意匠登録に関する手続をした者は、事件が審査、審判又は再審に係属している場合に限り、その補正をすることができる。

商標法第六十八条の四十第一項
 商標登録出願、防護標章登録出願、請求その他商標登録又は防護標章登録に関する手続をした者は、事件が審査、登録異議の申立てについての審理、審判又は再審に係属している場合に限り、その補正をすることができる。

ちなみに、特許法も、昭和45年法改正前は、同様の規定ぶりだったようです。

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2009年2月 4日 (水)

意匠制度紹介映像コンテンツ

こんにちは。弁理士の藤野です。

今日は、今週の月曜日からインターネット配信が開始された意匠制度紹介映像コンテンツについてご紹介します。

2月2日から配信が開始された映像コンテンツ『意匠権 ものづくりの強い味方』は、初心者の方にも分かりやすく意匠制度の趣旨と基本が理解できるよう、制度の概要及びその出願方法等をドラマ仕立てで紹介したものです。

映像コンテンツは、以下のような三編構成となっています。

  1. 予告編「意匠権・知れば知るほどおもしろい」(約2分)
  2. 基本編「知って得する意匠権」(約20分)
  3. 実践編「意匠権取得を目指して!」(約15分)
また、日本語版以外にも、英語版も用意されています。なお、前記各リンクをクリックすると、予告編の再生が開始されますが、最初は、音が出ない設定(音量レベルがゼロ)になっていますので、音声を聞く場合は、映像右下に用意されているボリューム調整部を操作する必要があります。

私も一通り見てみましたが、作り方が、今時のテレビ風になっている点については、個人的にはあれですが(笑)、意匠制度についてあまりよくわかっていない人が、意匠制度の概要を一通り知ることができるような内容にはなっているのではないでしょうか。ただ、少し意匠権バンザイ!的な内容に成りすぎているようには思いますが。

ご興味のある方は、一度ご覧になってみてはいかがでしょうか?

更なる詳細につきましては、特許庁のWebサイト(『意匠制度紹介映像コンテンツのインターネット配信について』)をご参照願います。

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2008年10月27日 (月)

意匠登録出願に係る拒絶査定不服審判の早期審理制度

こんばんわ。弁理士の藤野です。今日は、午後からお客さんのところへ行っての打ち合わせでした。週末労働の成果もあってか(汗)、一応恙なく打ち合わせを終えることができました。

さて、前回、意匠登録出願の早期審査制度についてご紹介しましたので、今日は、同様の制度として、早期審理制度についてご紹介します。

以前に、特許出願における早期審理制度及び商標登録出願における早期審理制度についてご紹介しましたが、意匠登録出願についても同様に早期審理制度が存在します。この早期審理制度を利用することにより、拒絶査定不服審判の審理期間を短縮させることが可能となります。

現在、意匠登録出願に係る拒絶査定不服審判の審理にどの程度時間がかかっているかというと、審判請求がされてから、審理の結果によるなんらかの通知(審決又は拒絶理由通知)が来るまでの期間は、平均して7か月(2007年実績)となっております。つまり、審査期間(7.3か月)とほぼ同じです。但し、2005年及び2006年の実績はそれぞれ、13か月及び11か月ですので、この3年間で、半分近くまで短縮されていることになります。一方、審査期間の方は、2005年及び2006年の実績はそれぞれ、7か月及び7.1か月となっており、この3年間は横ばい若しくは微増ということになっています。

では、早期審理制度を利用した場合、審理期間がどうなるかというと、2007年実績では、平均で5.7か月となっています。つまり、1.3か月審理期間を短縮できるということになります。このように、2007年実績だけで見ると、ほとんど短縮できてないということにもなりますが、2005年及び2006年の実績で見ればそれぞれ、7.1か月及び4.3か月ですから、6か月程度短縮できていることになります。なお、厳密に言うと、早期審理制度における審理期間の統計は、早期審理の申出から審決日までの期間についてとられているようですので、審判請求がされてから、審理の結果によるなんらかの通知(審決又は拒絶理由通知)が来るまでの期間について見れば、もう少し短くなるのかもしれません。ちなみに、意匠登録出願の早期審理の申出件数は、2005年で18件、2006年で5件、2007年で0(ゼロ!)件と、極めて少ないようです。

早期審理制度を利用するためには、早期審査の場合と同様に、早期審理の申請を行って、早期審理の対象とされる必要があります。

早期審理の対象とされるためには、前回ご紹介した早期審査の対象とされるための要件と同様の要件を満たしていることが必要となります。なお、既に審査時に早期審査の対象となっている場合は、早期審理を申請する際に提出する「早期審理に関する事情説明書」の事情説明の記載は、「早期審査に関する事情説明書」に記載した内容に変更がなければ、「早期審査に関する事情説明書の記載参照」と記載するだけで足ります。

更なる詳細につきましては、特許庁のWebサイト(前回ご紹介したページと同じページです)をご参照願います。

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2008年10月24日 (金)

意匠登録出願の早期審査制度

こんばんわ。弁理士の藤野です。今日の午後は、弁理士会の研修会で、霞が関ビル内にある東海大学校友会館に行ってきました。しかし、週3回も研修に行くと、仕事がはかどりませんね(汗)。そういう訳で、今週末は仕事ということになりそうです。

さて、昨日は、意匠登録出願の審査期間についてご紹介しましたので、本日は、その審査期間を短縮させるための手段としての早期審査制度についてご紹介します。

以前に、特許出願の早期審査制度及び商標登録出願の早期審査制度についてご紹介しましたが、意匠登録出願についても、一定の要件を備えたものについて早期に審査を行う早期審査制度があります。

早期審査制度を利用することにより、平均して1.8か月(2007年実績)でなんらかの通知を受けることが可能となります。つまり、早期審査制度を利用しない場合(7.3か月)に比べて、審査期間を5.5か月短縮させることができます。

早期審査の対象とされるためには、以下のいずれかの要件を備えている必要があります。
  1. 出願人自身又はライセンシー(出願人からその出願の意匠について実施許諾を受けた者)が、その出願の意匠を実施しているか又は実施の準備を相当程度進めている意匠登録出願であって、権利化について緊急性を要するものであること
  2. 出願人がその出願の意匠について日本国特許庁以外の特許庁又は政府間機関へも出願している意匠登録出願であること
上記1の「権利化について緊急性を要するもの」であるためには、以下のいずれかに該当する必要があります。
  1. 第三者が許諾なく、その出願の意匠若しくはその出願の意匠に類似する意匠を実施しているか又は実施の準備を相当程度進めていることが明らかな場合
  2. その出願の意匠の実施行為(実施準備行為)について、第三者から警告を受けている場合
  3. その出願の意匠について、第三者から実施許諾を求められている場合
また、早期審査を申請する際に提出する「早期審査に関する事情説明書」には、先行意匠調査の結果を記載する必要があります。

このように、利用できる場合が限られていること等もあってか、意匠登録出願の早期審査の申出件数は、2005年で48件、2006年で67件、2007年で58件と、非常に少なくなっております。

更なる詳細につきましては、特許庁のWebサイトをご参照願います。

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2008年10月23日 (木)

意匠登録出願の審査期間

おはようございます。弁理士の藤野です。今日の午後も、日本弁理士協同組合主催の研修会(昨日と内容は異なります)に行く予定であり、その後、秋葉原へ寄って、ビデオカード(最近使用する必要性が生じた3Dアプリの動作が重かったため)を物色したり、友人の店を覗いたりしようと思っておりますので、早めの更新です。

さて、昨日の研修会は、意匠に関する研修会でしたが、そこで、意匠権取得のメリットのひとつとして、早期権利化が可能であることが挙げられておりました。

以前に、特許出願については、出願しただけでは審査はされず、別途、出願審査の請求をする必要があるが、商標登録出願の場合は、特許出願とは異なり、出願しただけで、すべての出願が審査の対象となると書きましたが、意匠登録出願についても、商標登録出願と同様に、出願しただけで、すべての出願が審査の対象となります。

では、出願してから実際に審査されるまでの期間はどのくらいなのでしょうか。

特許行政年次報告書2008年版によれば、現在、意匠登録出願をした後に、審査がされて、審査の結果によるなんらかの通知(登録査定又は拒絶理由通知)が来るまでの期間は、平均して7.3か月(2007年実績)となっております。これは、商標登録出願の場合(7.5か月)とほぼ同じ値になっています。

さらに、意匠登録出願の場合、拒絶査定不服審判の請求がされてから、審理の結果によるなんらかの通知(審決又は拒絶理由通知)が来るまでの期間も、平均して7か月(2007年実績)となっており、商標登録出願の場合(14か月)の半分となっています。

このようなことから、現時点では、平均的には、実体審査がされる特許出願、意匠登録出願、商標登録出願の中では、意匠登録出願が一番早く権利化が可能ということが言えるのではないかと思います。

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2008年7月30日 (水)

意匠に関する番号(その2)

こんばんわ。弁理士の藤野です。今日の夕方、突然、英語での電話がかかってきてびっくりしました(汗)。日本の弁理士を探しているとのことでした。このところ英語を話す機会がなかったので、正直かなりあせりましたが、なんとか最低限の意思疎通は図れたのではないかと思います。

さて、それはさておき、昨日は、現行制度において付与される意匠に関する番号として、(1)出願番号と(2)登録番号についてご紹介しましたが、今日は、過去において付与されていた意匠に関する番号として、(3)類似意匠登録番号についてご紹介します。この番号は、平成11年1月1日をもって廃止された類似意匠制度があった時代に付与されていた番号です。

(3)類似意匠登録番号
 類似意匠制度があった時代(すなわち、平成10年12月31日以前)は、意匠権者は、基本となる自己の登録意匠(本意匠)にのみ類似する意匠については、類似意匠の意匠登録を受けることができました。類似意匠の意匠登録を受けることにより、本意匠の類似範囲(すなわち、権利範囲)を明確にすることが可能になります。
 類似意匠の意匠登録を受けるためには、類似意匠の意匠登録出願をし、通常の意匠登録出願と同様に、審査官による審査を経て、登録査定がされる必要があります。登録査定がされ、出願人が登録料を納付すると、類似意匠の意匠権の設定登録がされますが、その際に付与される番号が類似意匠登録番号です。類似意匠の意匠権は、設定登録により発生すると、本意匠の意匠権と合体し、実質的に一つの権利となって、移転、消滅等はすべて一体として行われることになります。そのため、類似意匠登録番号は、本意匠の登録番号に、各類似意匠登録を識別する番号を付記した形式となっております。例えば、本意匠の登録番号が意匠登録第1234567号であるとすると、それを本意匠とする類似意匠の類似意匠登録番号は、意匠登録第1234567号の類似意匠登録第1号、意匠登録第1234567号の類似意匠登録第2号等となります。
 なお、特許庁としては、類似意匠登録を受けた意匠についても独自の効力範囲を有するという立場をとっておりましたが、多くの裁判例では、類似意匠登録を受けた意匠については、独自の効力範囲を認めておらず、あくまで、本意匠の効力範囲を確認するものとされていました。そのため、従来の類似意匠制度では、一つのデザイン・コンセプトから生じたデザイン・バリエーションの適切な保護が図れないとの問題点が指摘されていました。このような問題点を解消するため、類似意匠登録制度は平成11年1月1日をもって廃止され、新たに、類似する各意匠について権利行使することを可能とする関連意匠制度が創設されております。

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2008年7月29日 (火)

意匠に関する番号

こんにちは。弁理士の藤野です。

さて、これまで、特許に関する番号(その1その2)、実用新案に関する番号(その1その2)及び商標に関する番号(その1その2)についてご紹介してきましたが、今日は、四法のうち残りの意匠に関する番号について書いてみます。

現在、特許庁に意匠登録出願をすると、その意匠登録出願には、(1)出願番号、(2)登録番号等が付与されます。

(1)出願番号
 特許庁に意匠登録出願をした際に付与される番号です。法律上は、「意匠登録出願の番号」と言いますが(意匠法20条3項2号)、通常は、出願番号又は願番(ガンバン)などと言います。具体例を挙げると、意願2000-123456号(西暦2000年以降の出願の場合)、平成11年意匠登録願第123456号又は意願平11-123456号(西暦1999年以前の平成年間の出願の場合)、昭和63年意匠登録願第123456号又は意願昭63-123456号(昭和年間の出願の場合)等といったものです。 

(2)登録番号
 意匠登録出願の場合、商標登録出願と同様に、出願するだけで、すべての出願が審査の対象となります。審査官による審査の結果、登録査定がされ、出願人が登録料を納付すると、意匠権の設定登録がされますが、その際に付与される番号が登録番号です。法律上も「登録番号」と言います(意匠法20条3項3号)。具体例を挙げると、意匠登録1336865号等です。ちなみに、意匠登録1336865号は、本日現在、特許電子図書館の意匠公報DBで検索可能な最新のものです。
 なお、意匠には、出願公開制度はありませんので、原則として、登録されない限り、出願された内容を知ることはできません。

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